2015年12月28日月曜日

【シングル】ダブルジョーカー




12月の上旬までこの構築を研究していたが、それ以降ほぼVGC2016のみしかしないと思われるため構築案として公開。
蛇足ではあるが、序盤レートで2ページ目までは到達したため構築の性能は確かな物だと考えている。

◇概要

■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉→親子愛
意地っ張り/207(212)-194(252)-121(4)-*-122(12)-124(28)
空元気/不意打ち/岩雪崩/グロウパンチ

■ガブリアス@命の珠/鮫肌
陽気/183-182(252)-115-*-106(4)-169(252)
逆鱗/地震/炎の牙/剣の舞

■ゲンガー@ゲンガナイト/浮遊→影踏み
臆病/159(188)-*-115(116)-191(4)-116(4)-192(196)
祟り目/ヘドロ爆弾/催眠術/道連れ

■化身ボルトロス@ゴツゴツメット/悪戯心
図太い/184(236)-*-132(240)-145-101(4)-135(28)
or
呑気/186(252)-*-134(252)-145-101(4)-104
ボルトチェンジ/めざめるパワー氷/電磁波/威張る

■メタモン@拘りスカーフ/変わり身
H155(252)/変身

■クレセリア@オボンの実/浮遊
図太い/201(44)-81-189(252)-114(148)-151(4)-113(60)
サイコキネシス/凍える風/トリックルーム/三日月の舞


ダブルジョーカー:メタモン(相手のどんなポケモンにも変われる)+クレセリア(三日月で自分のどんなポケモンでも再利用できる)

上記のダブルジョーカーをコンセプトとして構築した。本来スタン構築で真っ先に対策を組み込むべきガルーラ、ガブリアスでのミラー意識の構成を完全に排除し、ガルーラもガブリアスも、それだけで受けループを崩壊させられる程の崩し性能を特化させた。ガルーラとガブリアスとゲンガーで崩し面は十分なため、スカーフメタモンとオボンクレセリアのようなアタッカー意識のポケモンを2体採用できる。
この構築は見た目上の環境メタを補集合的な範囲から埋める考えで構築されているため実際のプレイでは択をリスキーなプレイで補うことが多かった。
そのためリスクリターンを意識する場合は選出段階から勝利への試合展開を詳細に計画する必要があり、そのためシングル環境や様々な構築を処理するための独特なノウハウを要する。

◇個別解説

■ガルーラ
通常のガルーラでは突破不可能なポケモンを無理矢理突破出来るガルーラ。メタのメタを意識したガルーラとしては最高位の構成と言えるが、その代りにガブリアスやガルーラと対面してしまえば一気に不利な展開に持ち込まれる。このガルーラを選出する相手は対面構築などのアタッカーの多い構築よりもヤミラミやクレセリア入りなどの受け回し構築へ選出する。つまり相手のガルーラ対策を対策するガルーラであるため、メタ選出で勝つ型と言える。
ファイアローに対峙した時は空元気を撃てばガルーラ対面で居座るファイアローは十中八九鬼火を選択してきたためそれだけで勝ち筋を得られることもあった。
空元気採用で耐久も高いためヤミラミやゲンガー、ブルンゲル、ファイアローなどの鬼火やスイクンなどの熱湯、ヒードランの噴煙などに後出しすることも可能。
スイクンやクレセリアなどの高耐久ポケモンにはグロウパンチからの岩雪崩で処理する。
また後述のクレセリアの三日月でこのガルーラを再利用出来るため、一度鬼火やゴツゴツメットなどのダメージで消耗した後に再度崩しに掛かることが出来るのもこの構築の特徴だろう。

■ガブリアス
鮫肌ダメ+A182珠地震でH振りのギルガルドが確定処理可能であることや、テンプレ調整のメガヤドランに対し剣舞からの逆鱗が鉄壁込で受からないこと、エアームドやナットレイなどの竜受けに対しても炎牙で対応出来ることなどを意識して採用した。上記のガルーラと合わせて受け主体の構築を数値面から徹底的に対応している。そして珠を持っていることにより通常の打ち分けるガブリアスで受かると考えた相手のメタを掻い潜って攻撃を通すことも多々あったため、このポケモンが現環境のダークホース的存在であることが分かる。しかし、剣舞を積むことが出来れば強いが、現在のスピーディなシングル環境で積むことは難しい。そのため剣舞で崩すときは相手の交代を誘発させる対面を意識して繰り出す必要がある。

■ゲンガー
個体値はA0「シーズン12使用構築~A0厨パver∞~最終レート2207」より拝借。この構築で上記のガルーラとガブリアスでは崩せない特定の構築(ヤミラミ+ピクシーなど)への回答を得るため採用した。この枠のポケモンについては、相手のピクシーやクチート、ナットレイ、カバルドン等の低速ポケモンに対応する必要があり、ゲンガーであれば幅広く対応して影踏みで確実に重たい相手を落としてからボルトロス+メタモンの動きで展開するなどが可能となるため最も理想的ではあるが、仮想敵への強さのバランスを変えれば他にも採用し得るポケモンがいる。
・ギルガルド@食べ残し/バトルスイッチ
控え目/161(204)-49-171(4)-198(76)-172(12)-107(212)
シャドーボール/毒々/身代わり/キングシールド
ギルガルドは対クチートやポリゴン2、ナットレイ、ボーマンダなどを意識しており終盤レートであれば2000後半まではこちらを採用した方が回答が作りやすい環境であるため勝率が上がると考えている。
・ニンフィア@拘り眼鏡/フェアリースキン
控え目/201(244)-*-86(4)-177(248)-150-82(12)
ハイパーボイス/破壊光線/サイコショック/目覚めるパワー地
HBピクシーには破壊光線、瞑想、反動、月光、破壊光線の順で対応可能。ゲンガーやヤミラミ、サザンドラ、ボルトロスなどの高レート帯で散見される特定の相手へ強くなるのとクレセリアのトリックルーム+三日月の舞展開と非常に相性が良いため採用する価値がある。

■化身ボルトロス
この構築でのガルーラとガブリアスで対応出来ないミラー意識でHBゴツゴツメットの採用。そして威張るにより後続のスカーフメタモン展開も視野に入れられる。そのためこの構築の先発要員としての役割が大きい。
ゴツゴツメットの理由はガルーラを1/3削ってしまえば、後にスカーフメタモンがガルーラに変わった時に捨て身タックルなどの圏内に入ることや、ガブリアスなどの襷を壊し、処理圏内に入れるため。後攻ボルトチェンジによりボルトロス有利対面からライコウやポリゴン2などの電気受けに交代されても有利対面を維持し続ける立ち回りも可能。
この構築のメタモン選出時では最も選出率が高く、ボルトロス+メタモン+ガルーラやゲンガーなどの選出となることが多い。

■メタモン
ガブリアスやガルーラ、ファイアローなどのアタッカーに対して全体的に強いこの構築のジョーカーその1。相手が低速受けの少ない対面構築などであればボルトロス+メタモン、またはクレセリア+メタモンで有利な試合展開に持ち込める。その代わり相手に2匹以上低速受けのポケモンが存在するときは選出しても非常にシビアな動きが必要となる。ガルーラとゲンガーの対面が出来た時にはメタモンに引けば凡そゲンガーへの回答にはなり得る。

■クレセリア
型の概要はAdvancePro「シーズン12使用構築集」より。主に対ガブリアスを意識した型で、ガブリアス、ガルーラへ後出しすることに関しては最も安定する。しかし後出しした後の動きで相手への負荷がかかりにくい構成であるため、凍える風やトリックルームなどのS操作で此方の有利対面を作ってガルーラやガブリアスを展開し相手を崩す。ガルーラ+クレセリア+メタモンで相手によってはこちらが実質3匹ガルーラを使っているかのようなダブルジョーカーの名に相応しい展開もあった。