2013年11月26日火曜日

【シングル】スタンダードⅠ

10月12日より始動したポケモン第6世代XY環境。
今年の12月23日にポケムーバーが解禁されることが公表されており、約2ヶ月弱のXY初期環境も後半戦に入った。
そこで今日までに参加したオフライン対戦会、ランダムマッチのレーティング戦の結果を踏まえつつXY初期環境上半期に使用したPT構築を公開することにした。

このPTでの主な戦績
ランダムマッチレーティングバトルS1最高3位(レート2124)
北大阪オフ予選4-2・1位抜け・ベスト8
京大カップ予選4-2・1位抜け・ベスト4





◯個別詳細

◆バンギラス

・持ち物:メガストーン

・実数値:175-204-131-*-120-113(AS振り)
メガシンカ後実数値:175-237-171-*-140-123

・特性:すなおこし→すなおこし

・技
(レートS1初期仕様):ストーンエッジ/かみくだく/かわらわり/りゅうのまい
(レートS1中期仕様):ストーンエッジ/かみくだく/ちょうはつ/りゅうのまい
(北大阪オフ仕様):ストーンエッジ/かみくだく/こおりのキバ/りゅうのまい
(京大カップ仕様):ストーンエッジ/じしん/こおりのキバ/りゅうのまい

・ダメージ計算
突破性
A+2嚙み砕くでH183B116ガブリアスが確定1発
A+1地震でH167B170シールドギルガルドを64.8%の乱数1発
A+1地震でH175B171メガバンギラスを41.4%の乱数1発

耐久性
A182ガブリアスの地震で残りHP69.7%~83.4%
A200ガブリアスの地震で残りHP76.6%~90.3%
A182ガブリアスの珠地震で47.2%の乱数1発
A171ギルガルドの聖剣+影打ちで13.2%の乱数1発
A197+2メガルカリオのバレットパンチで残りHP80.0%~96.0%

・解説
メガシンカすることで砂天候を最長10ターン維持でき、メガシンカ後は前作のマルチスケイルカイリューのように強引な積みも可能となる。さらに元々の種族値からメガシンカしない択も取ることが出来、同様にメガシンカ自体に択を持つガブリアスとの相性が良い。以上のダメージ計算から、ステルスロックと非常に相性が良いが今回のPTではステルスロックの枠を確保することが出来なかった。耐久性からはHS振りでも活躍を期待できる数値が出ているため、今後メガバンギラスの調整が考察されることだろう。
技構成について、現状最も汎用性が高いのは京大カップ仕様だが、プレイングで2舞を確保できたり受けループ全体に回答を持たせたいならばレートS1中期仕様が推奨される。地震の理由については、以上のダメージ計算をご覧の通り風船ギルガルド以外には1舞から嚙み砕くよりも安定した択を用意できる他、岩+地面の有効範囲、非接触技であることやS183であるため1舞から先に攻撃できるメガルカリオに対する打点確保も兼ねている。
相性補完としては、相手のファイアローを受けること以外は安定しない。そのため、プレイングで如何に良対面を作るかが重要でありプレイヤーの裁量依存度の高いポケモンであることが伺える。


◆ガブリアス

・持ち物
(レート仕様):いのちのたま
(北大阪オフ、京大カップ仕様):メガストーン

・実数値:183-182-116-*-105-169(AS振り)
メガシンカ後実数値:183-222-136-*-115-158

・特性:さめはだ→すなのちから

・技
(レート仕様):ドラゴンダイブ/じしん/ストーンエッジ/つるぎのまい
(北大阪オフ、京大カップ仕様):げきりん/じしん/ストーンエッジ/つるぎのまい

・ダメージ計算
突破性
A182珠地震でH167B170ギルガルドを70.7%の乱数1発
A222地震でH167B170ギルガルドを41.4%の乱数1発
A222砂の力地震でH167B191(A182珠一致地震確定耐え)ギルガルドを確定1発
A222+2砂の力地震でH202B178ヤドランを47.2%の乱数1発
A222+2逆鱗でH179B151グライオンを確定1発

耐久性
A161パルシェンの珠礫で残りHP76.5%~94.0%
A182マンムーの礫で残りHP67.8%~80.9%
C120ヤドランのれいBで残りHP78.7%~94.0%

・解説
北大阪オフ時に珠をギルガルドと取り合った末にメガガブリアスを採用することで決着を付けたところ、メガシンカ後の耐久が思いの外役に立ちこのポケモンのメガシンカ自体が読まれにくく、S169を残しながらのメガシンカから攻撃するスタイルが強力だった。しかし、各種ダメージ計算上はあまり使い勝手の良さそうでない数値が出てきてしまうため、これも本来は砂ダメやステロと合わせたダメージ確保を図るポケモンだと分かる。大まかな耐久性は通常のB4振りガブリアスがちょうど確定落ちになる技を確定耐えする程度のダメージライン。よって、メガシンカするタイミングを合わせて相手のダメージ計算をズラすプレイをすると効果的だろう。
蛇足だが、メガガブリアスは意地っ張りHA、若しくは勇敢最遅でトリパなどに組み込むと面白いことがダメージ計算中に分かった。


◆ギルガルド

・持ち物
(北大阪オフ仕様):いのちのたま
(レート、京大カップ仕様):ふうせん

・実数値
(シールド):167-71-170-112-170-72(HC振り)
(ブレード):167-171-70-222-70-72

・特性:バトルスイッチ

・技
(レート、北大阪オフ仕様):かげうち/シャドーボール/せいなるつるぎ/キングシールド
(京大カップ仕様):かげうち/シャドーボール/ラスターカノン/キングシールド

・ダメージ計算
突破性
H167D170ギルガルドにC222珠シャドボで47.2%の乱数1発
H183B116D105ガブリアスにC222珠シャドボ+A171珠影打ちで57.4%の乱数2発
耐久性
A182ガブリアスの地震で残りHP73.1%~87.4%
A200ガブリアスの地震で残りHP80.2%~94.6%

・解説
対面性能良さ、また下記のサザンドラとの相性補完関係が非常に優秀であるため採用。今作のゴーストタイプの技は非常に一貫性が高く、鬼火や威嚇で威力が下がらない特殊ゴースト技は前作の物理竜技と同程度の一貫性を持つ。そのためHC珠シャドーボールを連発出来ることが魅力的に思えたため珠ギルガルドを採用した。しかし、実戦では相手のH振りギルガルドやB4振りガブリアスに対する打点としては不安定であり、これもステルスロック採用でダメージ調整する必要があった。それに加え、対ガブリアスで択しか残らないPT構成なため、京大カップでは風船を持たせることでガブリアスに対する択を減らすことにした。対受けループを考える上で数値的には有効打を連発できるため選出上の圧力となる。
今後は珠ガブリアスの地震耐えなど耐久型のギルガルドが普及する可能性が高いことやメガネギルガルドも数を増やすことが予想される。


◆サザンドラ

・持ち物:こだわりメガネ
・実数値:167-*-110-177-110-165(CS振り)
・特性:ふゆう
・技:りゅうせいぐん/あくのはどう/だいもんじ/ラスターカノン

・ダメージ計算
突破性
C177眼鏡流星群でH157D128ロトムを82.4%の乱数1発
C177眼鏡悪波でH187D141フシギバナを57.4%の乱数2発

耐久性
A146ファイアローの鉢巻ブレバで残りHP80.8%~95.8%
C155ゲッコウガのれいBで17.9%の乱数1発
C182ゲンガーの気合玉で41.4%の乱数1発

・解説
上記のギルガルドとの相性補完が優秀であり、ロトム、グライオン流しと役割性能の高さから臆病眼鏡で採用。本来ならばラティオスにしたい枠であるが、現環境では未解禁なためサザンドラで代用した。技構成は流星群悪波大文字までは確定するが、残りの枠がなかなか決まらないでいた。候補に上がったのは気合玉とラスターカノンと蜻蛉返り。その中で気合玉は全くと言っていいほど使わなかったのと蜻蛉返りで微々たるダメージを与えるよりもラスターカノンで役割性を上げたほうが良いと判断。眼鏡ボーマンダも考えたが、電気の半減が欲しいのと臆病では水ロトムを乱数でしか落とせないためサザンドラとした。しかし、やはりこのポケモンは選出率こそ高かったが対ガブリアスやガルーラ、バシャーモ、ルカリオなどに薄い構成にならざるを得なかった。
また、臆病眼鏡サザンドラはH振りギルガルドを悪波で落とせないことも注意すべきだろう。


◆ファイアロー

・持ち物
(京大カップまでの仕様):こだわりハチマキ
(推奨する仕様):いのちのたま

・実数値
(京大カップまでの仕様):153-146-91-*-89-178(AS振り)
(推奨する仕様):153-133-91-*-89-195

・特性:はやてのつばさ

・技
(京大カップまでの仕様):ブレイブバード/フレアドライブ/とんぼがえり/ねごと
(推奨する仕様):ブレイブバード/フレアドライブ/おにび/おいかぜ

・ダメージ計算
突破性
H187B192メガフシギバナにA146鉢巻ブレバで残りHP83.4%~99.5%
H183B116ガブリアスにA146鉢巻蜻蛉+ブレバで93.8%の乱数2発
H145B108メガルカリオにA146鉢巻ブレバで76.5%の乱数1発

耐久性
A197メガルカリオの神速で残りHP43.1%~51.0%
A172メガクチートの不意打ちで残りHP74.5%~88.2%

・解説
マリルリ+ファイアローのコンビネーションは強く、フシギバナや耐久の薄いポケモンに強い駒として採用したが、このPTでは鉢巻よりも上記のように珠で補助技を絡めて運用するほうが良かった。こうすることでガブリアスやバンギラスに択を強いることなく比較的安全な行動をすることが出来る。また、おいかぜは上記のメガガブリアスと合わせることを想定している。
選出としてはマリルリ+ファイアロー以外にもバンギラス+ガブリアス+ファイアローなどの選出が多かった。
このPT構成上、どうしても外せない枠ではあるため考察が遅れたことが悔やまれる。


◆マリルリ

・持ち物:オボンのみ
・実数値:204-112-100-*-100-74(HA基調)
・特性:ちからもち
・技:アクアジェット/じゃれつく/かわらわり/はらだいこ

・ダメージ計算
突破性
A112+6力持ち瓦割りでH164B157クレッフィが88.2%の乱数1発
A112+6力持ちアクアジェットでH183B116ガブリアスが70.7%の乱数1発
A112+6力持ちアクアジェットでH181B120ガルーラが64.8%の乱数1発

耐久性
A182ガブリアスの地震でオボン込み確定3発
A237+1メガバンギラスのストーンエッジで88.2%の乱数1発

・解説
サザンドラを初手に据えるときの後続として優秀であり、壁構築に対するメタを腹太鼓+瓦割りで用意した。選出率は高めであり、バンギラス+ガブリアス+マリルリで一直線のプレイをするときもあった。
ステータスの調整は、腹太鼓時に即オボン発動を図るためHは偶数で204とし、同族や冷静6Vギルガルドなどを抜くためのS74を確保。
これとファイアローの組み合わせで壁バシャガルーラに薄いメタを張っている。
しかし、このPTの運用の仕方では鉢巻の方が理に適っていたようにも感じ、その場合はステータスはそのままで技を
アクアジェット/じゃれつく/瓦割り/捨て身タックルorアクアテール
にすると良いだろう。



◯総評
全体的に乱数処理と択処理が多く非常に不安定なPTである。よって構築としての完成度自体は低いだろう。
しかしプレイヤーの裁量に依存する点が多く、全ての要素が良い方向に噛み合えば現環境での対応範囲は非常に広いと考えている。
そのため、想定以上の戦果が出たものだと考察できるが、今後もこのPTで勝ち続けることは容易ではないと予想され、今回このPTを使って集めたデータを次のPT構築の完成度に寄与させたい。

ここでこのPTに至った経緯を多少説明しておく。

当初の構想段階でメガバンギラスと珠ガブリアス+ギルガルドとマリルリ+ファイアローまではレートで試行錯誤中にスタンとしての相性の良さが判明していたため、全体の持ち物、技配分をどうするかが課題であった。
最初はメガガルーラを採用することでロトムなどをゴリ押す手段を取っていたが、不安定であり鬼火のケアやグライオンを流せる駒がなかったことなどが原因で眼鏡竜を採用する方針に変更した。
そこで臆病眼鏡ボーマンダと臆病眼鏡サザンドラが候補に上がり、よりロトム入りのダメージレースに強いサザンドラに決まった。
ここで全体の持ち物と技配分がほぼ決まりつつあったが、ギルガルドの持ち物だけがどれも一長一短で長い考察期間を要した。
最終的に風船に決まったものの、火力が欲しいPTでもあるためやはり珠か眼鏡が妥当だろうか。
そして珠をギルガルドに渡すと珠の火力が前提のガブリアスの持ち物をどうするかで非常に悩んだ。一時期は鉢巻ガブリアスも考えたが、このPTは受けが薄いため鉢巻ガブリアスの択に負けただけでダメージレースで負け確になる場面も多く、採用には届かなかった。そこでSが落ちるのがネックではあるが珠と同等の火力を確保できて打ち分けと耐久強化出来るメガガブリアスにすることで決着を付けた。
技構成については、当初ドラゴンダイブで打ち分けたのが強かったためドラゴンダイブのままレーティングを続けたが、高レートになると負けられない試合で負ける要素を引くことが多く、仕方なく逆鱗に変更した。
ここまで来ると残りは自分の立ち回りに応じた微調整だが、そこでも長い間悩み続けた。まず、大きくブレたのはバンギラスの技構成。当初は壁も採用する方針で組み始めたためバンギラスの2舞想定の嚙み砕くが有効だったが、壁を考えずに使うと2舞するタイミングはなかなか確保出来ないため、まずは氷の牙が入ってきた。
そして嚙み砕くが直接攻撃であることとギルガルドに対する択処理が不安定であるため地震に変更せざるを得なかった。
最後に、京大カップでの敗因でファイアローの構成ミスがある。このPTはメガバンギラスの竜舞後をケアできるポケモンが殆どいないためファイアローでバンギラスを呼んだ後に鬼火や追い風で処理ルートを確保しておくことが必要だった。

12月23日までの環境で、今後は耐久調整されたギルガルドやトリパ、ステロ吠える主体のPTなどが増えると予想される。
そういった環境変遷の中で、こうのようなスタンダード構築は微調整のみで運用を続けられるという点では安定していると言えるのだろうか。

以上

2013年10月11日金曜日

【シングル】カバドリⅦ

前回の記事、カバドリⅥから派生したカバドリを2タイプを公開します。
今回の記事は全体をまとめる時間が取れなかったため、構築のエッセンスのみを掲載しました。


ⅰサクラビス入り



◇PT詳細

■カバルドン@ゴツゴツメット/すなおこし
実数値:215-132-162-*-115-67
技:じしん/あくび/ふきとばし(ほえる)/ステルスロック

・A182キノガッサの気合パンチを67%の確率で2発耐え
・C182ラティオスの眼鏡流星群を76%の確率で1発耐え

前回のカバルドンから若干スタンダードな調整に変更。
今回の構築は壁を張り、サクラビスで積みバトンをするため突破性が前回よりも高くなっていることから、スタン的な立ち回りよりもシステマティックに立ち回ることを想定して、最低限必要な眼鏡ラティオスの流星群耐えとポイヒキノガッサの気合パンチ2発耐えを軸に調整した。
技に関しては、もともとオノノクスの存在でボルトロスに強いのでストーンエッジを切って従来通りのテンプレ構成とした。前回のゴツメカバルドンは他のカバドリ構築で使った方がよりその性能を活かしやすいことだろう。


■ドリュウズ@いのちのたま/すなかき
実数値:185-204-95-*-85-127
技:じしん/アイアンヘッド/いわなだれ/つるぎのまい

これも、前回の調整から従来通りの調整に戻した。
壁を張る前提の動きをしやすく出来たのと身代わりローブシンに対するダメージ確保などの理由から、A204は必要と判断。


■ラティオス@こだわりメガネ/ふゆう
実数値:155-*-101-182-130-178
技:りゅうせいぐん/りゅうのはどう/トリック/おきみやげ

壁を張るポケモンを別に入れたため、こちらはトリック→リフレクターよりも動きやすいトリック→置き土産を狙うこととした。
流星群はトリック後の打点確保、対カイリュー、ウルガモスなどで必要であり、竜の波動もラティオスの居座りやサクラビス展開なども考慮した上でどうしても必要なため。火力と同速対決も考慮してこの構成とした。


■オノノクス@こだわりハチマキ/かたやぶり
実数値:151-218-111-*-90-149
技:げきりん/ダブルチョップ/ばかぢから/ねごと

対控えめウルガモスや対ドリュウズで優位に立てる陽気と悩んだが、A199ではオノノクスであるメリット薄くなるため。前回と変わらず意地っ張りASで採用。


■ドータクン@ひかりのねんど/ふゆう
実数値:174-155-136-*-137-34
技:ジャイロボール/リフレクター/ひかりのかべ/だいばくはつ

・ジャイロボールでH185B94ドリュウズを確定3発

ミラー意識+補完+壁で見事にマッチしたため採用した。単純にカバドリタクン選出でも幅広い範囲に刺さっていることだろう。


■サクラビス@しろいハーブ/すいすい
実数値:155-*-125-165-95-96
技:ハイドロポンプ/めざめるパワー(竜)/からをやぶる/バトンタッチ

・C+2めざ竜でH151D115キングドラを確定1発
・S+2で最速霊獣トルネロス抜き抜き

対雨、受けループなどでの選出を想定。ラティサクラノクス選出で大方の回答が作れるため非常に強力なギミック。またカバからの展開も可能なため立ち回りの発展性も高いと考えている。



ⅱアバゴーラ入り



◇PT詳細

■カバルドン@ゴツゴツメット/すなおこし
実数値:215-145-162-*-101-69
技:じしん/ストーンエッジ/あくび/ステルスロック

こちらの構築は全体としてローブシンなどの圧力が大きいため、それらに回答を用意したカバドリⅥと同じ調整を採用。


■ドリュウズ@いのちのたま/すなかき
実数値:185-204-95-*-85-127
技:じしん/アイアンヘッド/いわなだれ/つるぎのまい

こちらのドリュウズも壁を張らないのと身代わりローブシンに対する打点確保のため、テンプレ調整を採用した。


■ラティオス@こだわりメガネ/ふゆう
実数値:155-*-101-182-130-178
技:りゅうせいぐん/りゅうのはどう/トリック/おきみやげ

このPTで起点確保のため最も動きやすいこの型を採用。


■オノノクス@ドラゴンジュエル/かたやぶり
実数値:151-218-111-*-90-149
技:げきりん/ダブルチョップ/りゅうのまい/つるぎのまい

殻破りバトンが無いことから受けループを突破しやすくするためにジュエル2舞型を採用。


■ハッサム@はがねのジュエル/テクニシャン
実数値:167-198-120-*-113-63
技:バレットパンチ/とんぼがえり/アクロバット/つるぎのまい

補完と積み突破用。最遅にしたのはトリルブシンに対して先制したかったため。


■アバゴーラ@ラムのみ/すいすい
実数値:149-160-153-*-85-92
技:アクアジェット/ストーンエッジ/ばかぢから/からをやぶる

頑丈を取り払いラティやカバで起点を作成し、すいすいにすることでドリュウズとキングドラ両方の回答作成に成功した。
カバルドン対面でラティでトリックし、欠伸が固定されても安全に積めるようにラムを持たせた。
馬鹿力はニョログドラナット選出でも回答が用意できるようにするため必要。

2013年10月6日日曜日

【シングル】カバドリⅥ

10/5に大阪で開かれたサタオフに参加してきました。
そこで使用した構築を公開します。



◇サタオフ仕様

■カバルドン@ゴツゴツメット/すなおこし
性格:わんぱく
実数値:215-145-162-*-101-69
技:じしん/ストーンエッジ/あくび/ステルスロック

■ドリュウズ@いのちのたま/すなかき
性格:いじっぱり
実数値:187-187-108-*-86-128
技:じしん/アイアンヘッド/いわなだれ/つるぎのまい

■ラティオス@こだわりメガネ/ふゆう
性格:おくびょう
実数値:157-*-100-181-130-177
技:りゅうせいぐん/りゅうのはどう/めざめるパワー(格闘)/トリック

■オノノクス@こだわりハチマキ/かたやぶり
性格:いじっぱり
実数値:151-218-111-*-90-149
技:げきりん/ダブルチョップ/ばかぢから/ねごと

■メタモン@こだわりスカーフ/かわりみ
性格:のんき
実数値:155-*-*-*-*-47
技:へんしん

■ソーナンス@オボンのみ/かげふみ
性格:おだやか
実数値:265-*-110-*-121-52
技:カウンター/ミラーコート/アンコール/みちづれ


●カバルドン調整について
攻撃性
・H165B120ハッサムが地震×2+ゴツメダメで確定落ち
・H155B90ボルトロスがエッジ+ゴツメダメ(草結び想定)+砂ダメで確定落ち
・H183B116ガブリアスが地震×2+ゴツメダメ×2で確定落ち
・H183B116ガブリアスがカバルドンの地震+A187珠ドリュウズの地震で確定落ち
・H199B147珠ローブシンが地震×2+ゴツメダメ×2+珠ダメ×2+砂ダメ×2で確定落ち(相打ち)
・H199B147珠ローブシンが地震×2+ゴツメダメ×3+ドレパン回復×2+珠ダメ×3+砂ダメ×3で確定落ち(相打ち)
・H155B104キノガッサの身代わりを確定破壊
耐久性
・A200虫GハッサムのA+2虫食いを76%の乱数耐え
・A161珠パルシェンの氷柱針を69%の乱数耐え
・A182キノガッサの気合パンチ×2を67%の乱数耐え
・C177ボルトロスのめざパ氷×2を85%の乱数耐え
・C177ボルトロスの草結び+ジャポダメを確定耐え
・C182眼鏡ラティオスの波乗りを58%の乱数耐え
素早さ
・S67カバルドン抜きのS68ローブシン抜き

●ドリュウズの調整について
攻撃性
・陽気AS珠ドリュウズと同等
耐久性
・A211鉄拳珠ローブシンのマッハパンチ+珠ダメを確定耐え
・A211鉄拳格Gローブシンのマッハパンチを最高乱数以外耐え
・A200テク珠キノガッサのマッハパンチを65%の乱数耐え
・A147グライオンの地震を確定耐え
・A186バンギラスの馬鹿力を確定耐え
・A161珠パルシェンの氷柱針を確定耐え
・(リフレクター補正)A205地Gドリュウズの地震を82%の乱数耐え


◇オリジナル仕様

■カバルドン@ゴツゴツメット/すなおこし
性格:わんぱく
実数値:215-132-158-*-119-67
技:じしん/あくび/ステルスロック/ふきとばし(ほえる)

■ドリュウズ@いのちのたま/すなかき
性格:いじっぱり
実数値:185-187-108-*-86-128
技:じしん/アイアンヘッド/いわなだれ/つるぎのまい

■ラティオス@こだわりメガネ/ふゆう
性格:おくびょう
実数値:155-*-101-182-130-178
技:りゅうせいぐん/りゅうのはどう/リフレクター/トリック

■オノノクス@ドラゴンジュエル/かたやぶり
性格:いじっぱり
実数値:151-218-111-*-90-149
技:げきりん/ダブルチョップ/りゅうのまい/つるぎのまい

■メタモン@こだわりスカーフ/かわりみ
性格:のんき
実数値:155-*-*-*-*-47
技:へんしん

■ソーナンス@オボンのみ/かげふみ
性格:おだやか
実数値:265-*-110-*-121-52
技:カウンター/ミラーコート/アンコール/みちづれ



◯解説

このPTは、カバドリでの受けループ処理を考案中にオノノクスを採用する案から生まれました。一般的にカバドリでは対策が難しいヌオー入りの受けループなどは型破りにより、オノノクスで簡単に処理ができ、グライオンやエアームドも竜舞や剣舞ジュエル逆鱗で処理が出来てしまいます。更にドリュウズの鋼ジュエル剣舞アイアンヘッドでも突破出来ないHBクレセリアもオノノクスの竜ジュエル剣舞逆鱗なら確定で突破出来たりと、カバドリで崩せない相手をオノノクスが崩せてしまいます。そしてカバドリの起点作成能力と全体与ダメ性能もありオノノクスを活かしやすい局面を作りやすいこともあります。このオノノクスの枠は一般的にはカイリューになることが多いのですが、カイリューではカバドリで崩せる範囲と被ってしまい無駄が出ていると感じていました。
オノノクスの型は、オリジナルでは竜舞と剣舞の両立で突破性を高めているのに対し、サタオフ仕様では鉢巻で瞬発性と一貫性、ガッサ対策などに意識を向けています。
また、カバドリにオノノクスを採用するにあたって問題となったのがマンムー入りの雨とミラー、ノオー入りのPTでした。それらに対応すべくクレセブシンやガッサナンスなどを考察しましたが、どれも穴を埋め切れない状態でした。そこでメタモンナンスならばミラー、雨、マンムー、トリックルームなど全てに対応できることが分かり、補完やクッション、起点作成と積みメタとして様々な役割が可能なメタモンナンスを採用しました。


◯選出

・カバルドン ドリュウズ ラティオス

メイン選出。これが一番多くなるかと思います。カバドリをメタってくるローブシンなどに強く出られるようにチューニングしていますのでよほど無理な選出択を押し付けられていなければメイン選出で大方勝てるでしょう。


・カバルドン ドリュウズ オノノクス

相手のキノガッサがポイヒの可能性が高い時に出す選出。他はスイクンとクレセリアが同居していたり、受けループであったりと高耐久PTに出すことを想定しています。


・メタモン カバルドン ドリュウズ

ミラーや雨意識の選出。初手のメタモンで対面を制し、カバドリで崩します。


・カバルドン ドリュウズ ソーナンス

ノオー入りの構築などに出します。ソーナンスの個別処理能力と起点作成能力により、比較的カバドリが動きやすい選出です。


・オノノクス ラティオス メタモン

相手のカバドリメタが厳しいときやラティハッサム、ボルトガブパル、ノオー入りなどに出す選出です。相手に鋼がいても役割集中で突破できるため選出が噛み合えば相手を圧倒できるでしょう。


・ラティオス オノノクス ソーナンス

ラティハッサムやノオー入り、受けループに出す選出。ノオーは耐久が無振りならばオノノクスのダブルチョップにより高乱数で落とす事が可能です。サタオフではこの選出が最も多くなりました。


・ラティオス ソーナンス メタモン

カバドリに対する選出。ラティオス→カバルドン、ソーナンス→ラティオス、メタモン→ドリュウズと意識しています。


・ラティオス オノノクス カバルドン

受けループに対する選出。受けループにローブシンがいるときなどはこの選出で処理します。


*オノノクスの鉢巻(竜G)ダブルチョップはボルトロス、キノガッサ、ユキノオーなどをまとめて1発処理出来ます。


この構築をBW2結論カバドリと言うにはもう少し熟成させる必要があると感じましたが、カバドリラティノクスという並びはカバドリの新しいスタンダードモデルとして確立出来ると確信しています。

2013年9月29日日曜日

【シングル】BW2構築10選

BW2環境もあと2週間を切ってしまいました。
そういった中、BW2に出てきた構築を10選ぶ、「構築10選」記事が近頃他のブログ等で人気を博しており、私もその流れに便乗することにしました。

私が構築10選を選ぶ基準は、「少なくとも複数人が使ってオフやオンライン大会などで結果を出している」という、言わば本当に環境のスタンダードとなった構築のみを載せることにしました。
また、全く同じPT構成を選ぶ中ではその構築の源流を辿るのではなく、その構築の進化した形の「一番新しく結果を出した最新版」を選んでいます。

それでは、私の勝手な主観を交えて構築10選を発表したいと思います。


■カバドリ部門



ぷりずむさんの記事

カバドリは私自身が長く使った構築であり、それだけにこの部門から1構築を選ぶことには大きな意味がありました。現在のカバドリのスタンダードは上記の所謂「ヒエラルキーカバドリ」と呼ばれるカバドリとカバドリラティハッサムガッサスイクンの「らみるーカバドリ」と呼ばれるカバドリ、その他にもカバドリラティウルガパルガッサという積みサイクル色の強い構成の3つが広く使われ結果を出していると感じています。
その中でも上記のヒエラルキーカバドリは、最近のカバドリ構築の中では最も輝かしい結果を残せた構築であり、同じ並びを使用している人も優勝準優勝などの結果を出しているため、コンスタントに安定した結果を出す「らみるーカバドリ」よりも爆発力の面で評価が分かれました。


■ニョログドラ部門



ムーンさんの記事

ニョログドラはBW環境始まって以来カバドリなどの砂構築の対極として常に進化してきました。その中で、このニョログドラ構築はシナジー面、補完面全ての相性が美しくまた結果も出ている構築ということで、このニョログドラがBW2ニョログドラの締めくくりに相応しいのではないかと思いました。PT詳細は使用者の記事を参照して下さい。


■ノオースタン部門



多羅尾さんの記事

ごく最近に行われたシングル厨の準優勝構築です。ノオースタンの歴史はBW期以来ではカバドリよりも古く、ビーンさんやくいたんさん、勝海さんなどが先陣を切ってこの構築を完成させていきました。しかしBW中期より、砂に対する打ち合いの弱さから一気に数を減らすこととなります。そうした中で多羅尾さんのノオースタンは最近のオフなどでもコンスタントに結果を残しており、それから今回の準優勝も偶然ではないことが伺えます。
構成は非常に理に適った美しい構成であり、それで環境に適応すべく練りこまれたチューニングには感銘を受けた読者もいることでしょう。


■キュウコン部門



ユウキさんの記事

BW期から、「最も構築の難易度の高い天候PT」として知られていたキュウコン入りの構築。その中で最も戦績が輝かしく、愛用者も多いと言われているユウキさんのキュウコンクレセラッキー構築を選びました。キュウコンの打ち合いの弱さをカバーする2大耐久ポケモンのクレセリアとラッキーを控えさせて大きな問題をクリアし、そこに逆電磁波砂のシナジーまでを含めた構築として非常に完成度の高い晴れ構築だと考えています。


■高種族値部門



かなたさんの記事

BW期では作れないとまで言われたグッドスタッフ構築を長らくして完成させた高種族値のみで構築したグッドスタッフ構築。メインとなるギミックはトリックルームだが、この構築の亜種として電磁波砂の要素も組み合わさることもあり一筋縄ではこの構築を攻略することは出来ないでしょう。事実、ランダムマッチのレーティングやオンライン大会、オフなどでも素晴らしい結果が出ており、この構築の完成度の高さが伺えます。


■受けループ部門



エンドーさんの記事

BW期から関西最強の受けループ使いとして君臨してきたエンドーさんのBW2結論と言える受けループ。私は受けループに関しては専門外であり、常に崩す側に立ってきたのですが、その私ですら使いたくなるほどの構築、エンドーさんが最後に愛用した電磁迷宮と呼ばれる受けループは戦績が素晴らしく、ほとんどのオフ会で予選抜け以上の結果を残しています。


■追い風/壁部門



ゆーみんさんの記事

壁構築は急所に当たらない限り、8ターンで莫大なアドを稼ぐことが出来、BW期から非常に強い戦法として知られていました。そういった中、BW2では追い風PTと組み合わせるという画期的なアイディアが登場し、その考察が一気に加速していきます。最初はトルネガブライコウという構成でしたが、ライコウの枠を霊獣ボルトとラティオスに分割した形が総括構築として組み上がったことは私も唸らずにはいられませんでした。


■メタモン部門



SGCさんの記事

レーティングメインで活動するSGCさんがBW2結論として組み上げた公務員スタンは現在多くのプレイヤーに愛用され常に優秀な戦績を修める無天候スタンです。
ボルトメタモンというカテゴリではふぁてぽけさんが身代わりクレセリアと組み合わせて現在の原型を打ち立てましたが、更に起点拘束力の強いゴチルゼルを採用したことでボルトメタモンの勝ち筋が大きく広がりました。


■積みサイクル部門



ビーンさんの記事

現在、積みサイクルはひとつの構築カテゴリとしては分類しにくく、様々な構築の要素として組み込まれているのが殆どです。そしてこのビーンさんの構築、ボルトガブもメイン選出はボルトガブであるため積みサイクルとして分類することには躊躇しましたが、愛用者が多く、プレイングが積みサイクル的であると言う意見が多いため積みサイクル部門として選ぶことにしました。
この構築の原型はあおりさんが組み上げた構築ですが、その構築を更に練り込むとこの構築が完成するそうです。


■不定形部門



BLACKymさんの記事

ランダムマッチレーティングのシーズン6から10まで1800超えを連発している脅威の構築。使用者の綿密な考察が反映されており、無天候スタンの机上論構築としては最高位にあたる構築だと考えています。現在オンライン大会などで猛威を振るうクレセドラン構成もこの構築に源流があったのではないかと思います。そして、カテゴライズする上で「不定形」としたのはこのPTの構築段階での自由度の高さから既存のPTカテゴリに当てはまらない柔軟な発想が活かされた構築だと考えこの構築を「不定形」と分類しました。



以上が私視点で選んだBW2構築10選です。
スタンダードな構築を選ぶことを意識した結果、一部の読者には在り来りに思えて興味が沸かない記事であったと思いますが、私はこの10個の構築がBW2環境の一番進化した結果だと考えています。