2016年4月2日土曜日

【シングル】ガルクレセサザン




◇概要

■化身ボルトロス@カムラのみ/悪戯心
臆病/172(140)-108-92(16)-158(100)-100-179(252)
10万ボルト/目覚めるパワー氷/悪巧み/身代わり

■ガブリアス@拘り鉢巻/鮫肌
陽気/183-182(252)-116(4)-90-105-169(252)
逆鱗/地震/ダブルチョップ/ストーンエッジ

■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉→親子愛
陽気/180-177(252)-120-72-121(4)-167(252)
猫騙し/捨て身タックル/ギガインパクト/嚙み砕く

■クレセリア@ゴツゴツメット/浮遊
図太い/221(204)-67-188(244)-95-150-113(60)
凍える風/毒々/月の光/身代わり

■サザンドラ@拘りスカーフ/浮遊
控え目/167-99-110-177(252)-111(4)-165(252)
流星群/悪の波動/大地の力/寝言

■バシャーモ@命の珠/加速
無邪気/155-172(252)-90-131(4)-81-145(252)
飛び膝蹴り/フレアドライブ/目覚めるパワー氷/守る


現在、俗に"厨パ"と呼ばれる構築とガルクレセベースの構築が主流であることは誰もが認識していることだろう。
そしてコンセプト的には厨パよりもガルクレセベースの方が一般的にリカバリーのしやすさからリスクが若干少ないため有利とされる。
そこでガルクレセベースでミラーを意識出来ればシングル環境で最も勝てる構築になるのではと考え、ガルクレセベースでミラーを強く意識した構築を組むことにした。



◇個別解説(採用順)


■ガルーラ
ガルーラミラー意識と意地鉢巻ガブリアス、眼鏡サザンドラなどを意識し、最速のAS型とした。そして近頃はABガルーラなどB耐久を上げて陽気ASの猫捨て身を耐えながら返しの蹴手繰りで処理を狙う型などが考案され浸透してきている。そのため現在ではミラー意識のガルーラは最速ASでの猫捨て身だけでは不十分である。そこで猫捨て身よりも対ガルーラへの被ダメが期待される蹴手繰り、それよりも大きな被ダメを与えられ、捨て身と合わせてHBクレセリアが8割程度の乱数で突破出来るギガインパクトを採用することにした。
これにより、ガルクレセミラーなどで頻発する先発ガルーラミラー対面で初手猫騙しからの動きをガルーラが如何なる型であっても数ターン先までシミュレートで詰めることが出来た。
ではそのシミュレートを解説しよう。
CASE1-1-1
TURN1 ガルーラ:OPガルーラ
ガルーラ先手での猫騙しがOPガルーラに入る(ここで猫騙しが3割程度入らなければCASE1-2-1へ)

TURN2 ガルーラ:OPガルーラ
OPガルーラはOPクレセリア引き、そのターンガルーラは捨て身安定、OPクレセリアに4割程度の被ダメ

TURN3 ガルーラ:OPクレセリア
ガルーラギガインパクト、8割程度の乱数でOPクレセリアを撃破、ガルーラ生存

TURN4 ガルーラ:OPガルーラ∨OPガブリアス(CASE1-1-2)
ガルーラ反動ターン、ここでOPガルーラが出てきたとしてもTURN1で突っ張ったことから凡そ陽気AS猫型かAB蹴手繰り型の何れかである。現在の環境ではグロウを持つガルーラがこの場に存在する可能性は極めて低い。仮にグロウを打たれたとしても次ターンでの回答が用意されている。一先ず、ここでガルーラがダウン。

TURN5 ガブリアス:OPガルーラ
相手のクレセリアを撃破していることから陽気AS鉢巻ガブリアスの逆鱗が一貫し、こちらの後続にクレセリアやサザンドラが無傷で残っているためほぼ勝ちが決まる。仮に相手のPTにニンフィアやマリルリなどが存在しても一旦猫で削れた陽気ASのOPガルーラには鉢巻地震で98%撃破可能なことから対応は可能。

CASE1-1-2
TURN4 ガルーラ:OPガブリアス
ガルーラ反動ターン。OPガブリアスは剣舞又は逆鱗(逆鱗ならばTURN6へジャンプ)

TURN5 ガルーラ:OPガブリアス
ガルーラはギガインパクトを選択し、ガブリアスの先攻逆鱗を貰ってダウン。

TURN6 クレセリア:OPガブリアス
クレセリア凍風選択、ガブリアスは逆鱗継続。

TURN7 クレセリア:OPガブリアス
クレセリア凍風選択、先程の凍風でガブリアスのSを落としているため先攻凍風でゴツメダメと合わせてOPガブリアスを撃破。

TURN8 クレセリア:OPガルーラ
クレセリア凍風選択、OPガルーラ捨て身などでクレセリア撃破。

TURN9 ガブリアス:OPガルーラ
陽気AS鉢巻ガブリアスと、少なくとも陽気ASガルーラの親子愛猫騙しが入ったガルーラは逆鱗で撃破可能。仮にTURN8でグロウで積まれた後でクレセリアが逆鱗されたとしても、+2A194親子愛不意ではASガブリアスを急所無しで突破は不可。よってここで勝利。

CASE1-2-1
TURN2 ガルーラ:OPガルーラ
TURN1での猫騙し被ダメが2.5割以下であるならばそのガルーラはABガルーラの可能性が高い。よってこのターンに突っ張って蹴手繰りを選択すると考えられる。そのためギガインパクトでABガルーラを撃破。

TURN3 ガルーラ:OPガブリアス
ガルーラ反動ターン。OPガブリアスは剣舞又は逆鱗。ここでCASE1-1-2TURN6-7の処理手順を経て、相手ラス1クレセリアミラー対面など。


TURN7 クレセリア:OPクレセリア
OPクレセリアが完全なHBクレセリアであることが大多数であり、且つここでクレセリアの被ダメは7割以下である(A182剣舞逆鱗の被ダメは59.7%~70.6%)ため先に身代わりを張れる。OPクレセリアがHBゴツメのテンプレならばここでの勝ち筋は毒々のみ。それを身代わりで毒々を回避。

TURN8 クレセリア:OPクレセリア
クレセリア毒々選択。OPクレセリアは身代わり破壊不可。よってここで勝利。

CASE2-1-1
TURN1 ガルーラ:OPガルーラ
ガルーラ猫騙し選択。OPガルーラの猫騙しが先攻でガルーラに被ダメ。

TURN2 ガルーラ:OPガルーラ
ガルーラはクレセリア引き。OPガルーラは凡そ捨て身のみ。クレセリア4割程度の被ダメ、OPガルーラは残りHP最高89。

TURN3 クレセリア:OPガルーラ
クレセリア月光で回復、OPガルーラはOPクレセリア引き。

TURN4 クレセリア:OPクレセリア
ここでCASE1-2-1TURN7のクレセリアが身代わり毒凍風を用意したロック状態が完成し、相手の選出がガルガブクレセならばここで勝利。

CASE3-1-1
TURN1 ガルーラ:OPガルーラ
OPガルーラがOPクレセリアへ即引き。ガルーラゴツメで被ダメ60。

TURN2 ガルーラ:OPクレセリア
OPクレセリアの状態異常を加味して一旦嚙み砕くを選択し、相手に月光を使わせる。ガルーラ被ダメ120程度。

TURN3 ガルーラ:OPクレセリア
OPクレセリアの月光のターンでガルーラをクレセリア引き。その後CASE1-2-1TURN7と類似局面に入り、同様にロック状態が完成しここで勝利とする。

以上のように、ガルガブクレセミラー選出で理論的に高い勝率を望めるように構築している。
実際はOPゲンガーやOPサザンドラなどを加味すればこの選出で不利を取る局面も存在するため、ガルガブバシャやガルガブサザン、ガルクレセサザンなどの選出で対応していく選出択も存在する。


■クレセリア
凍える風でS169最速ガブリアス抜きのS113を確保し、残りで最もB耐久が硬くなる配分とした。そうすることでガルガブなどへ一旦凍える風して上から回復してゴツメダメと毒ダメ、ガブリアスの場合はゴツメダメ+凍える風×2で撃破することが可能。そしてほぼHBであることから陽気AS鉢巻ガブリアスの逆鱗を高乱数で2発耐える。そのためこのクレセリアに引くだけで相手のガブリアスの型の判別と処理法が確定するのも利点だろう。
また、ガルクレセベースのミラー戦でクレセリアミラー対面が多発することから、若干上げたSを活用して身代わりを投入した。それにより相手のテンプレ毒クレセリアを起点としながら勝ち筋を創出することに成功している。
このクレセリアは同様にカバルドンやポリゴン2、ラッキーなどの高耐久受けポケモンにも有効であるのと、毒月光でバシャーモなどの格闘へ最低限の遂行性能も持ち合わせている。

■ガブリアス
先述のシミュレートにて、最も適したガブリアスが陽気AS鉢巻型のみであったため自動的に採用された。陽気ASガルーラや意地鉢巻ガブリアス、眼鏡サザンドラなどへ上から鉢巻逆鱗を一貫させられる。
サブウェポンの枠はガブリアスミラー対面での襷考慮で同速に勝てば大きなアドバンテージになったり低耐久の襷ポケモン、身代わり毒ボルトなどへの回答になり得るダブルチョップを採用し、残りはタイプ的にも火力的にも一貫性が高く飛行タイプに大ダメージを狙えるストーンエッジを採用。
また4振りはガルーラのA+2不意を耐える前提なのでB振りとした。

■サザンドラ
最速メガフーディンを抜けて、且つメガゲンガーを含めて悪波で高乱数1発にでき、HBクレセリアへ悪波で確定2発圏を維持出来る控え目スカーフ型とした。また寝言はOPゲンガーと対面したクレセリアやガルーラ、ガブリアスからの引き先として催眠命中を考慮している。大地の力は竜、悪の2枠で半減される鋼フェアリーなどへの打点の確保と対ルカリオなどを意識した。
流星群でゲッコウガやバシャーモなどの低耐久高速ATを上から倒せるのもスカーフのメリットであろう。

■バシャーモ
以上の4匹がこの構築のベースであるが、このベースのみではマンダマンムーやバンドリマンダなどへの回答が薄いため、珠ASめざ氷型で採用した。ASでも膝やフレドラが当たったボーマンダにはめざ氷で撃破可能なため、ポリゴン2やゲンガーなどを出来るだけ1発処理で間に合わせるラインの確保を優先した。

■化身ボルトロス
ガルクレセであるため毒ボルトやクレッフィ、コットンエルフ、レパルダスなどの悪戯心系統の回答が不十分であり、スカーフガブリアスが止まりにくい構成であるため172テンプレ調整の悪巧み身代わりカムラ型とした。
悪巧みによってこの構築で数少ない積み技を利用した崩しにも使える。


この構築の弱点はマリルリに腹太鼓されると厳しい点。しかし対応策はあり、腹太鼓されるターンにバシャなどで突っ張って被ダメを稼いだりすれば次のガルーラの猫騙しやサザンドラの大地、クレセリアのゴツメダメなどで処理するルートが存在する。
つまり、この構築はあまりサイクル戦にならず、初ターンから理詰めでアグレッシブに動くため、クレセリアワンクッションの対面構築と捉えるのが正しいだろう。


以下、SDテンプレート

Thundurus @ Salac Berry
Ability: Prankster
Level: 50
EVs: 140 HP / 16 Def / 100 SpA / 252 Spe
Timid Nature
IVs: 0 Atk / 30 Def
- Thunderbolt
- Hidden Power [Ice]
- Nasty Plot
- Substitute

Garchomp @ Choice Band
Ability: Rough Skin
Level: 50
EVs: 252 Atk / 4 Def / 252 Spe
Jolly Nature
- Outrage
- Earthquake
- Dual Chop
- Stone Edge

Kangaskhan @ Kangaskhanite
Ability: Scrappy
Level: 50
Happiness: 0
EVs: 252 Atk / 4 SpD / 252 Spe
Jolly Nature
- Fake Out
- Double-Edge
- Giga Impact
- Crunch

Cresselia @ Rocky Helmet
Ability: Levitate
Level: 50
EVs: 204 HP / 244 Def / 60 Spe
Bold Nature
- Icy Wind
- Toxic
- Substitute
- Moonlight

Hydreigon @ Choice Scarf
Ability: Levitate
Level: 50
EVs: 252 SpA / 4 SpD / 252 Spe
Modest Nature
- Draco Meteor
- Dark Pulse
- Earth Power
- Sleep Talk

Blaziken @ Life Orb
Ability: Speed Boost
Level: 50
EVs: 252 Atk / 4 SpA / 252 Spe
Naive Nature
IVs: 30 HP / 30 Def
- High Jump Kick
- Flare Blitz
- Hidden Power [Ice]
- Protect