2014年4月29日火曜日
【シングル】重力催眠構築 -第27回シングル厨の集いオフ使用構築-
第27回シングル厨の集いオフに参加してきました。
結果を先に報告しますと
予選ギャラドスブロック8勝2敗1位抜け
決勝トーナメント3回戦準決勝敗けベスト4
という、私自身としては大規模なオフライン対戦会でここまでの戦績を奮ったことは無く、満足の行く戦績を残すことが出来たと感じています。
ここで、この重力催眠構築をシングル厨で使うに至った経緯を説明します。
元々この日に使うPTのコンセプト自体は今年の2月頃に、あざむき氏、とり氏、私の3人が『重力ヤミラミ+メガゲンガー+スカーフ地面ポケモン』のギミック軸を対戦中に偶然発見し、そこから草案を練り直すことで『重力ヤミラミ+メガゲンガー+スカーフ霊獣ランドロス』の基礎を固め始めました。
その後、ふぇるみおん氏、くーるじー氏、るどるふ氏達にもこの草案を持ちかけ、PT全体の原案を纏めて行くことになります。その時の考察ではヤミラミよりもSの高い悪戯心とS110ゲンガーよりも先に有効打で攻撃できるポケモンの数が想定以上に多く、立ち回りの考察も含めて原案の完成にはかなりの時間を要しました。
そしてこの時に挙がった残りの3枠の候補はバンギラス、ヒードラン、マリルリ、スイクン、ポリゴン2、化身ボルトロス、メタモン、ピクシー、ガルーラ、ライコウ、ギャラドス、ファイアロー、バシャーモなど。
その中でヤミラミゲンガー霊獣ランドロスとの補完関係や選出の柔軟性、対メタ要素などのバランスを考えた結果、最終的に原案はふぇるみおん氏の記事に記載されている6匹に決まりました。
そして、シングル厨の直前にこの原案をランダムマッチのレーティング戦で回した結果、マリルリの枠をメガギャラドスにすることでサブ選出のパワーの強化を図ることを考えPTを若干変更した結果、当時ヤミラミゲンガーの重力催眠ギミックが広く認知されていたためゲンガー軸の選出誘導によってギャラドス軸のサブ選出が見事に刺さりました。よって、当日はギャラドスを使用することに決まりました。
それでは、PTの解説に参りましょう。
(原案の記事でヤミラミゲンガーの重力催眠ギミックについての解説が詳細に為されているため、当記事では主にシングル厨当日に使ったPTを実際のプレイングに則した解説をします。)
◯個別詳細
■ヤミラミ@脱出ボタン
155-*-95-*-111-89
イカサマ/鬼火/挑発/重力
ふぇるみおん氏の記事の個体と全く同じです。
シングル厨では先発ニンフィア選出されることが多く、総計13戦中3戦しかヤミラミ先発をしなかったためかイカサマを全く使いませんでした。
当日はイカサマよりも威張るや怪しい光をワンチャン要素とラムウルガモスのラム消費目的で入れていても良かったと感じました。
このヤミラミのステータス調整に関しては臆病HS振りの方がいい場面もあります。
具体的には、AS調整されたハッサムやマリルリの存在を意識しています。
そして臆病HS調整ならばイカサマが通る相手も広がるため、今後は臆病HSで使うのが主流になると予想しています。
また実戦のデータから、この構築には先発ニンフィアやマリルリ、サーナイト、トゲキッスなどのフェアリータイプが先発されることが多くそれに対して反射ダメージで1アドを取る戦法を使ったA0氏のヤミラミゲンガーの存在も、この脱出ボタンヤミラミと両方が存在することで相手のプランを立てにくくするため追い風となっています。
■ゲンガー@ゲンガナイト
135-*-101-222-115-200
祟り目/気合玉/催眠術/身代わり
これも原案の構成そのままです。かつてのカバドリやニョログドラに例えるならばヤミラミがカバルドンやニョロトノとするとゲンガーはドリュウズやキングドラにあたるギミックの中心と言えます。
このゲンガーを扱う上で最も必要となるのはダメージ感覚の素養でしょうか。
重力中に動けるターンは最長で4ターンであり、その中で身代わりを張るのか否か、一撃で落とせるならば催眠術を使わず落とすのかなどを考えなくてはなりません。
具体的には、重力ターンが3~4ターン残った状態で、祟り目や気合玉なら一撃で落とせるポケモンと対面している状態では、基本的にわざわざ催眠して身代わりを張る必要はありません。そういった場面で催眠→身代わりをしなければならないときはメガゲンガーよりも先に有効打を撃てるポケモンが後続にいる恐れがある場合です。
そのため、催眠してから身代わりを張らずに2回攻撃して落とし、後続に催眠をするというプレイも必要になることがあります。
必ずしも催眠してからの身代わりが安定とは言えません。
ではここで、具体的なダメージラインを紹介します。
・催眠→祟り目の決定力指数:43290
催眠→祟り目で1発圏内のポケモン
タイプ相性等倍
・耐久力指数:39600程度(H155D104以下の耐久力) ex.H4振りボルトロス確定
タイプ相性2倍
・耐久力指数:79562程度(H218D150以下の耐久力) ex.HBクレセリア高乱数
・気合玉の決定力指数:26640
気合玉で1発圏内のポケモン
タイプ相性2倍
・耐久力指数:49051(H168D120以下の耐久力) ex.H4振りメガガルーラ中乱数
タイプ相性4倍
・耐久力指数:98102(H192D140×1.5倍補正以下の耐久力) ex.砂補正込みH191メガバンギラス
以上のデータをダメージ感覚を養う参考として貰えればと思います。
■霊獣ランドロス@拘りスカーフ
164-196-110-*-100-157
地震/岩雪崩/はたき落とす/蜻蛉返り
源流はスカーフホルードだった枠。
しかしホルードと霊獣ランドロスのAに大きな差はなく、相違点は耐性とSラインにあります。
ホルードはノーマルタイプでありヤミラミゲンガーに一貫するゴーストタイプの技を透かしながら展開出来ることと4倍弱点が無いのと耐久値は標準的なため後出しがし易いという利点があります。
しかし霊獣ランドロスを採用した決定的な要因は、対ガブリアスと数値面でのサイクル性能です。
実際、威嚇によって相手のガルーラやガブリアスを抑えこむサブ選出とも相性が良いいのでヤミラミゲンガーの地面枠は霊獣ランドロスが最適であると考えています。
また実戦では叩き落とすがMVPクラスの活躍を見せ、相手のスカーフや状態異常回復の実、ゴツメ、輝石などを交代際に取り除くことでこちらのプレイの幅が格段に広がりました。
先発に選出されやすいゲンガーに対しても唯一2発圏に持っていける技であり、非常に重宝しています。
霊獣ランドロスの構成はこれ以外にも有用な構成がいくつも考えられます。その一例を紹介しましょう。
・陽気AS 地震/岩石封じ/叩き落とす/蜻蛉返り
岩雪崩よりも命中率が高く、ファイアローを仮想敵にするならば岩石封じでも十分数値が足りていることと、相手のSを下げることでゲンガー展開や後続による縛りが可能となるなどプレイの幅を広がるため岩石封じをお勧めします。
・意地AS 地震/叩き落とす/蜻蛉返り/大爆発
性格でA補正を掛けることにより全体的なダメージラインで有利になる点と蜻蛉返りで耐久に振ったエルフーンの身代わりを確定破壊出来る他、大爆発でH207マリルリが高乱数1発、H4振りガルーラを6割程度の中乱数で落とせるなどの利点があります。
このPTで霊獣ランドロスの大爆発は非常に有効であり脱出ヤミラミからメガゲンガーで2匹処理した後、大爆発で1匹1:1交換することで勝つプランも立てやすくなります。
S補正を掛けないデメリットは竜舞後の陽気ASギャラドスや意地ASスカーフガブリアスを抜けなくなること。
■ヒードラン@拘りメガネ
183-*-127-198-127-114
オーバーヒート/火炎放射/ラスターカノン/悪の波動
シングル厨では相手の先発ニンフィアが濃厚な時に先発して有利対面を作り、そこから火力で負荷を与えながらサブ選出で戦うことが多くありました。
他にはメガゲンガーの気合玉を耐えるため、メガゲンガー先発が予想されるときにも先発で出すのが有効です。しかし、身代わり金縛りゲンガーには負けるため基本的には先発霊獣ランドロスの方がいいでしょう。
ヒードランの役割は明確に決まっており、相手のフェアリーやファイアローなどの受け出しから負荷を与えるサイクル戦を意識しています。また後続にギャラドスや霊獣ランドロスがいるため非常に安定したサイクル戦になりやすいことも、眼鏡ヒードランをより強くしている要因ではないでしょうか。
■ライコウ@命の珠
165-*-95-167-121-183
10万ボルト/神通力/目覚めるパワー(氷)/瞑想
主に相手のボルトロスに出していくための駒。
神通力を採用する理由は、対フシギバナでヒードランとメイン選出でしか有効打が無いことに対する保険とHSメガゲンガーに身代わりを張らせないことなど。
瞑想は対ボルトロス、ロトム、スイクン戦などで有効に機能しますが実戦では有利対面では身代わりをした方が良いのと、エルフーン意識のボルトチェンジのどちらかを採用したほうが良いと考えています。
または神通力も切って、@珠/10万ボルト/ボルトチェンジ/目覚めるパワー(氷)/身代わり、という構成も有効であると考えられます。
残飯から珠に変更した理由は、ボルトロスやスイクンに後出ししても直ぐにガブリアスに交代されることが多々あるため一撃で落とすための珠は必須と考えて問題ありません。
サブ選出ではほぼ確実に選出されるポケモンで、それだけに構成と立ち回りの検討は重要になって来ます。
■ギャラドス@ギャラドスナイト
171-227-129-*-150-133
アクアテール/地震/身代わり/龍の舞
竜舞時に相手のメガゲンガーなどを抜けない問題点がありますが、受け出しからのメガシンカで竜舞せずに攻撃する場面が多く、そのため遂行力が最も高い意地ASアクテ持ちにしています。
こうすることで、一回竜舞アクテで鉢巻ガブの毒突き耐えのニンフィアを落とせたりと火力が物を言う場面が多々ありました。
相手のマリルリに対してはギャラドスの地震で主に削る事になるかと思います。
身代わり採用の理由は相手のクレセリアなどを起点に出来ればと考えていましたが、実戦では身代わりが有効に働く場面は少なく、それよりかはエルフーンやガブリアスなどに打点を確保できる氷の牙を採用した方が良かったように思います。
◯対戦記録(敬称略)
VSおふう ×
ニンフィア エルフーン ガブリアス (ヒードラン ゲンガー ポリゴン2)
ライコウ ギャラドス ヒードラン (ヤミラミ ゲンガー 霊獣ランドロス)
VS銀 ◯
ギルガルド ニンフィア グライオン (バンギラス 霊獣ボルトロス ローブシン)
ヤミラミ ゲンガー ヒードラン (霊獣ランドロス ライコウ ギャラドス)
VSごごちゃ ◯
ガルーラ クレセリア ニンフィア (ファイアロー ガブリアス サザンドラ)
ヒードラン 霊獣ランドロス ギャラドス (ヤミラミ ゲンガー ライコウ)
VSライムギ ◯
ガルーラ ガブリアス キノガッサ (ゲンガー ソーナンス ヒードラン)
霊獣ランドロス ヤミラミ ゲンガー (ヒードラン ライコウ ギャラドス)
VSまんだ ◯
ガルーラ ガブリアス 霊獣ボルトロス (ハッサム リザードン クレセリア)
霊獣ランドロス ライコウ ギャラドス (ヤミラミ ゲンガー ヒードラン)
VSヨウコ ◯
バンギラス ハッサム ラプラス (グライオン ピクシー 火ロトム)
ギャラドス ヤミラミ ゲンガー (霊獣ランドロス ヒードラン ライコウ)
VSあんぐ ×
エルフーン ギャラドス ギルガルド (ガブリアス ライコウ ガルーラ)
ヤミラミ ゲンガー ギャラドス (霊獣ランドロス ヒードラン ライコウ)
VSさぼりんご ◯
バシャーモ ガブリアス 水ロトム (フシギバナ ヒードラン ハッサム)
ライコウ ギャラドス 霊獣ランドロス (ヤミラミ ゲンガー ヒードラン)
VSまーく ◯
フシギバナ ハピナス スイクン (サンダー 霊獣ランドロス ギルガルド)
ヤミラミ ゲンガー 霊獣ランドロス (ヒードラン ライコウ ギャラドス)
VSテコ ◯
ゲンガー ゲッコウガ ガブリアス (カバルドン オンバーン ヘラクロス)
霊獣ランドロス ヒードラン ギャラドス (ヤミラミ ゲンガー ライコウ)
VSパゲ ◯
アグノム スイクン ライコウ (ガルーラ バシャーモ ファイアロー)
霊獣ランドロス ヤミラミ ゲンガー (ヒードラン ライコウ ギャラドス)
VS桜のXT ◯
スイクン ガブリアス 化身ボルトロス (ハッサム ガルーラ ゲンガー)
霊獣ランドロス ライコウ ギャラドス (ヒードラン ライコウ ギャラドス)
VSエムシ ×
ライコウ ラグラージ カイロス (マリルリ ゲンガー ヌメルゴン)
霊獣ランドロス ヤミラミ ゲンガー (ヒードラン ライコウ ギャラドス)
相手のPTにニンフィアがいる場合は100%の選出率でした。そしてその多くが先発で選出されています。
他にはガルーラの先発。これは肝っ玉でメガシンカせずに猫騙しを仕掛けて脱出ボタンを無駄に発動させようとするプランのようです。
シングル厨の予選ではエルフーン持ちの相手以外には全勝しているため、今後PTの改良でエルフーンの課題を払拭出来れば更に強く立ち回れると考えています。
最後になりましたが、この構築に携わっていただいたスペシャルサンクスの皆様(ふぇるみおん氏、あざむき氏、くーるじー氏、るどるふ氏、とり氏)には本当に感謝しています。彼らの力がなければこの構築もここまでの戦績を残すことは出来なかったでしょう。
そして、シングル厨で対戦して頂いた皆様とも熱い戦いが出来て大変満足しています。ありがとうございました!
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