2015年7月5日日曜日

【シングル】対面構築Ⅲ -第133回九尾杯使用構築(一部改)



◇PT概要

■化身ボルトロス@オボンの実/悪戯心
184(236)-*-132(240)-145-101(4)-135(28)
10万ボルト/目覚めるパワー氷/気合玉/電磁波

■ガブリアス@拘りスカーフ/鮫肌
183-200(252)-115-*-106(4)-154(252)
逆鱗/地震/ストーンエッジ/炎の牙

■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉
203(180)-194(252)-121(4)-88(60)-122(12)-108
捨て身タックル/不意打ち/グロウパンチ/冷凍ビーム

■ゲンガー@命の珠/浮遊
135-*-81(4)-182(252)-95-178(252)
祟り目/ヘドロ爆弾/催眠術/道連れ

■バシャーモ@ラムの実/加速
155-172(252)-90-*-91(4)-145(252)
飛び膝蹴り/フレアドライブ/剣の舞/守る

■スイクン@ゴツゴツメット/プレッシャー
207(252)-*-183(252)-110-135-106(4)
熱湯/冷凍ビーム/毒々/眠る



◇個別解説



■化身ボルトロス@オボンの実/悪戯心
184(236)-*-132(240)-145-101(4)-135(28)
10万ボルト/目覚めるパワー氷/気合玉/電磁波

通常のHBオボン型で技の有効範囲を最大に高めた形。
意地ASスカガブなどを意識した場合はHB振り切り且つボルチェンの方が良いのですが、今回は対面居座りでの起点回避に重点を置いてS135調整と10万としました。
技構成の3枠目である草結びと気合玉の選択は専らナットレイに対する意識の違いで選ばれると考えており、今回の構築ではガブリアスがスカーフで拘っているためナットレイを崩す手段が他の対面構築で使われる剣舞ガブよりも少ないことから気合玉を選択しています。
ですが対面構築に於ける化身ボルトロスは相手の構築に他の選出で対応出来ない場合の救済枠としての扱いが大きく、たいていはボーマンダやギャラドス、霊獣ランドロス入りなどの威嚇サイクル軸に選出することが多いです。




■ガブリアス@拘りスカーフ/鮫肌
183-200(252)-115-*-106(4)-154(252)
逆鱗/地震/ストーンエッジ/炎の牙

後述の両刀203ガルーラで下げた平均Sを底上げしつつ対面構築ミラーなどで非常に有利に動けるため意地ASスカーフにしています。
ゴツメスイクンを相手のガルーラに1度ぶつければ、陽気ASガルーラならば1/6定数ダメ×2回+A200逆鱗で7割の確率で突破可能であることやメガゲンガー、化身ボルトロスなどに対する打点確保を考慮した場合、意地補正は必須であると考えています。
また相手に陽気ASスカガブを使われた際には化身ボルトロス、ガルーラ、スイクンなどで数値的に迎撃可能であるため相手に陽気補正を使われた場合のことは重く考える必要はないと考えています。
襷ガブリアスとのラス1対面で逆鱗の打ち合いが起こった際には鮫肌ダメージによって落とされる襷ガブリアス側に負け判定が下るため、スカガブ自体が対面構築に強いポケモンであるためミラーに重きを置くための採用と言えるでしょう。




■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉
203(180)-194(252)-121(4)-88(60)-122(12)-108
捨て身タックル/不意打ち/グロウパンチ/冷凍ビーム

通常の203ガルーラ(203-194-120-*-120-130/捨て身/不意/冷凍P/グロ)ではカバルドンとの対面で圧倒的に不利を付き、ボーマンダ、霊獣ランドロス、カバルドン、ガブリアス、ジャローダなどの威嚇、ゴツメ持ちなどが後出しされる場面で冷凍パンチでは自陣の負荷なく処理が出来ないため、まさしく「両刀203ガルーラ」の開発を要しました。
従来の両刀203ガルーラはやんちゃやさみしがりなどの耐久下降補正を採用しており、珠化身ボルトロスの気合玉や鉢巻ガブリアスの逆鱗などに対する居座りが難しいと言った問題があります。
それら全てとポリゴン2のダウンロード対策まで付与した上でS無振りFCロトム、クレセリア、スイクンなどを纏めて抜けるS108が確保できる勇敢6V個体を使用した両刀203ガルーラを開発したことが非常に大きな進歩であったと考えています。
もちろん、S下降補正であるため基本的にガルーラミラー対面での対応は不可能ですが、後続にゴツメスイクン、珠ゲンガー、スカーフガブリアス、ラムバシャーモなどの対ガルーラ性能の高い構成を採用しているためプレイング次第で解決可能な範囲でしょう。
またこの両刀203ガルーラは両刀ガルーラの通常のCラインより幾分か低い設定ですが、元々冷凍ビーム自体が非接触特殊技であり複数回使用可能かつ一回に付き2回の氷付けと急所判定もあるため、それらを加味した上でならば両刀ガルーラ自体の最低限のCラインは88であると考えており、203ガルーラのAを振り切った後にダウンロード対策をした上でCに回せばこの調整になります。




■ゲンガー@命の珠/浮遊
135-*-81(4)-182(252)-95-178(252)
祟り目/ヘドロ爆弾/催眠術/道連れ

レートS8でるどるふ氏が使用した珠ゲンガーが有利対面を取られてから最も受け難く逆転の大技にも使える催眠術を自然に採用でき、ガルーラと同時選出しながら1:1交換以上を狙えるゲンガーとして非常に強いと考えているためこのゲンガーを採用しています。
このゲンガーの存在自体がPTパワーを底上げしていました。
受け出しや有効範囲はクレセリア+ヒードランやキノガッサなどの対格闘、ニンフィア、マリルリなどの対フェアリーを意識しており、ゴースト+浮遊+毒無効+フェアリー耐性などは局面を読みきった受け出しにも非常に有効であるのとメガゲンガーを匂わせられる構成なため、有利対面を作りやすい特徴もあります。




■バシャーモ@ラムの実/加速
155-172(252)-90-*-91(4)-145(252)
飛び膝蹴り/フレアドライブ/剣の舞/守る

化身ボルトロスやクレッフィなどの電磁波による展開阻止にラムで対策を施した剣舞バシャーモ。
非メガバシャーモミラーや1回の加速でメガゲンガーやメガミミロップなどを纏めて抜ける陽気ASでの採用です。
陽気ASでも1回剣舞後のフレドラでHBボルトロスが7割の確率で突破出来るため最低限の妥協ラインを確保出来たと見ています。
主にポリゴン2+クチート軸などはこのバシャーモでゴツメ枠の格闘受けを誘って後続の203ガルーラやスイクンなどで処理してしまえば勝てる他、バシャーモ対策の薄いガルーラ軸などにも選出していきます。




■スイクン@ゴツゴツメット/プレッシャー
207(252)-*-183(252)-110-135-106(4)
熱湯/冷凍ビーム/毒々/眠る

ガルーラにはガブリアスからこのスイクンに引けば基本的にリスクを最大まで減らしつつ受け出しが可能となります。
またお互いにガブリアス同士の対面が発生した時でもこのスイクンに引けば、相手も引いて物理受けを出した場合でも毒眠るの崩し手段が確保出来ているため、非常に強い動きを実現できるでしょう。
HB特化である理由は剣の舞バシャーモなどの攻撃を1発耐えることが重要であるからです。
このスイクンとHB化身ボルトロスが並んでいれば基本的にバシャーモやファイアローなどの対策は最低限出来ていると考えていいでしょう。
受けループの崩しにもこのスイクンで毒を撒くことが非常に重要になってきます。




◇総評

■実績等
第133回九尾杯(事情により4R目で中止) 3勝0敗 (特例によりマスターズリーグ出場権獲得)

対面構築でこの6匹の並びが結論と言われるまでに至った現在、対面構築のスタンスを崩さず且つミラーに強いスカーフガブリアスを採用出来たこの構築は数ある対面構築の中でもかなり上位の完成度なのではないでしょうか。