2015年2月15日日曜日

【シングル】対面構築 -第131回九尾杯優勝構築



◇PT概要

■化身ボルトロス@オボンの実/悪戯心
184-*-132-145-101-135
10万ボルト/めざめるパワー(氷)/悪巧み/電磁波

■ガブリアス@気合の襷/鮫肌
183-182-115-*-106-169
逆鱗/地震/岩石封じ/剣の舞

■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉→親子愛
209-161-100-*-100-114→209-194-120-*-120-124
捨て身タックル/不意打ち/冷凍パンチ/グロウパンチ

■バシャーモ@命の珠/加速
155-141-90-178-81-132
飛び膝蹴り/大文字/めざめるパワー(氷)/守る

■クチート@クチートナイト/威嚇→力持ち
157-150-105-*-75-71→157-172-145-*-115-71
じゃれつく/はたき落とす/不意打ち/剣の舞

■スイクン@ゴツゴツメット/プレッシャー
207-*-148-128-135-120
熱湯/凍える風/瞑想/リフレクター



◇PT解説

■化身ボルトロス
相手のボーマンダやファイアロー、バシャーモ、ガブリアス、霊獣ランドロス等の処理を安定させるための駒。マンムーは最近草結びや気合玉持ちの化身ボルトロスで処理される環境の流れを考慮して相手も警戒すると想定しつつ他のスイクンやガルーラなどに処理を任せることにしました。
悪巧みは化身ボルトロスを受けに来るHDサンダーをメインに想定。その他スイクンのミラーコートのタイミングで起点にしてアドを稼ぐことも可能となり、通常のHB化身ボルトロスで火力的に無理な範囲がまとめて処理圏内に入るため採用しました。
HB化身ボルトロスは積みポケモンとしての必要な要素「最低限の耐久・積んだ後の突破性・多くのポケモンに先制攻撃可能」を全て満たしているため単体考察としてもある程度の価値があるのではないでしょうか。

■ガブリアス
メガ枠のエースに対してのサブエースその一。ガルーラやリザードンなどを抜けるS169の確保と剣の舞での突破力、岩石封じでの対面性能を全て備えつつ、この構築で重た目なサーナイトやニンフィアなどに対面で打ち勝てるようヤチェやラムなどではなく襷にしました。

■ガルーラ
現在、受け回し構築を破綻にまで追い込みつつある209ガルーラ。構成は、相手のクレセリアやスイクンなどの広範囲意識で捨て身を必須とし、同時に物理受けの筆頭であるカバルドンを意識した冷凍パンチを採用。その火力を上げるグロウパンチも必須であり、残りは先制技を採用して広範囲性を確保するため不意打ちを採用しました。
この構成の209ガルーラがスタン相手には一番刺さっていると考えています。

■バシャーモ
サブエースその二。構築単位で陽気ASガルーラが重たいのでそれを安全に抜いて上から処理可能な珠バシャーモを採用しました。この記事を参考にしてガルーラ+バシャーモの役割集中を意識しています。
命中不安ですが、連打が可能な技を重視して飛び膝蹴りと大文字、めざ氷を採用しています。めざ氷は特にボーマンダや霊獣ランドロス、ガブリアス、カイリューなどを意識して上から確実に落とせるような構成にしました。

■クチート
メガ2枠目で鋼、フェアリーの受け用タイプを纏めました。威嚇もあり、近頃のギルガルドを始めとした鋼、フェアリータイプの体たらくぶりを解消するためにはメガ枠を採用する他は無いでしょう。元々、このPT構築のコンセプトが役割集中の対面構築なので、メイン選出で鋼タイプを必要としないためメガ2枠目の鋼でも十分構築が可能でした。
技構成はテンプレ3つと、炎牙はナットレイが剣舞叩きで落ちるため不採用、ミラーやフェアリーはそもそも火力で押しきれるため剣舞にしています。

■スイクン
Cが高めの調整スイクン。今までの構成からするとこの枠にはクレセリア@ゴツゴツメットが入るのが自然であると思われるでしょう。ですが、現在トリックルーム展開が起点になりにくいポリゴン2ですらトリル枠が2枠必要なレベルですので弱いと判断しトリル展開を切りました。そうすると対面性能を高めて出来るだけ多様な仕事をこなせるスイクンの方が圧倒的に使いやすく、かねてから考案していた調整のスイクンを採用しています。瞑想の意味はリフレクターを張っただけでは突っ張るには火力とD方面の耐久が不足するため低耐久ポケモンも含めて押し切りやすくするために採用しています。
ここまでCを上げればHDクレッフィの身代わりも高乱数で破壊できます。ガブリアス、H振りメガボーマンダ、無振りキノガッサを凍風で高乱数2発圏内。瞑想込みでH4振り化身ボルトロスを凍風で対面処理可能等。
ガルーラやガブリアスには凍風からのリフレクターが綺麗にハマり安定した立ち回りが出来ました。


◇実績等

2015年2月15日
第131回九尾杯(292名規模)優勝 スイスドロー予選5勝2敗38位抜け


2015年2月4日水曜日

【シングル】積みサイクル



◇PT概要

■霊獣ボルトロス@命の珠/蓄電
155-*-90-197-100-168
10万ボルト/サイコキネシス/気合玉/悪巧み

■ローブシン@突撃チョッキ/根性
207-202-116-*-95-69
ドレインパンチ/マッハパンチ/ストーンエッジ/冷凍パンチ

■ガルーラ@ガルーラナイト/肝っ玉→親子愛
209-161-100-*-100-114→209-194-120-*-120-124
捨て身タックル/冷凍パンチ/炎のパンチ/グロウパンチ

■クレセリア@ゴツゴツメット/浮遊
227-*-189-95-151-105
ムーンフォース/電磁波/月の光/三日月の舞

■ヒードラン@食べ残し/貰い火
196-*-126-150-165-108
噴煙/毒々/身代わり/守る

■ボーマンダ@ボーマンダナイト/威嚇→スカイスキン
201-198-101-*-102-127→201-209-151-*-112-147
暴れる/羽休め/身代わり/龍の舞


◇解説

■霊獣ボルトロス
この構築のスタート。1回悪巧みを積めばS100以下のポケモンは殆ど突破出来る程の火力と範囲を持ちます。めざ氷は悪巧みした後に腐りやすいのと最速ガブリアスを抜けないので通常でも使いにくいと判断して悪巧み後にガブリアスが1発圏内に入るサイキネを採用しました。この霊獣ボルトロスと後述の209ガルーラがいれば受けループには負けないでしょう。
低速気味な構築にはこれで有利対面を取った瞬間に勝ちが決まることも多々ありました。

■ローブシン
全体的に重たかったゲッコウガやバンギラス、マンムー、リザードン等を意識して採用しました。調整はメガリザードンYの晴れオバヒ耐えをメインに調整されており、ちびすけ氏の調整をお借りしました。
ガルーラやボーマンダの補完として有効に選出でき、スイクンやゲンガーなどの火傷警戒としても役に立ちます。

■ガルーラ
http://advlf.hatenablog.com/entry/2015/02/02/065739の記事から上記の構成で採用しました。
こうすることで、ボーマンダでは対応の難しいクレセリア、カバルドン、エアームドなどゴツメ持ちのほぼ全ての範囲を対処出来ます。よって補完のガルーラとしては最高のメタ性能を確認できました。

■クレセリア
この構築で唯一に近いバシャーモ対策枠。ガルーラローブシンヒードランなどの構成と自然に組み合わせられてバシャーモ対策までを可能とするにはクレセリアしか見つかりませんでした。技はボーマンダやガブリアスなどに起点にされないためとCダウンのおまけでボーマンダなどの展開に繋ぎやすくするためにムーンフォースを採用。残りは高速AT対策として電磁波、リソース確保として月の光、ガルーラや霊獣ボルトロス、ボーマンダなどの再利用で数値負けしないための三日月の舞といった順番に決めました。
ボーマンダの威嚇があるのでHBゴツメでもガルーラをある程度相手にすることができると判断しました。

■ヒードラン
鬼火への受け先やギルガルド、クチート、ナットレイなどの対鋼枠として有効に機能しました。H196D165にすることでサンダーの放電を身代わりが確定耐えします。
ボーマンダやクレセリアなどと同時に選出し、サイクルの安定とリソースを確保しながらのHP削りとして扱います。

■ボーマンダ
元々は捨て身タックル1Wでしたが、反動ダメージですぐに機能停止してしまうことから火力を保持したまま反動ダメージのない暴れるを採用することにしました。実際、このボーマンダは一度起点にすると落とされるまで場に残り続けることが多いため暴れるでほぼ問題はありませんでした。暴れるは後出しのスイクンにそのまま撃てば突破出来ます。


◇選出
・ボーマンダ+ヒードラン+ローブシン
・ボーマンダ+ヒードラン+クレセリア
・霊獣ボルトロス+ヒードラン+ボーマンダ
・ガルーラ+クレセリア+ヒードラン
・ガルーラ+クレセリア+ローブシン
・霊獣ボルトロス+ガルーラ+クレセリア


◇実績等
ランダムマッチレーティングバトル シーズン8 最高レート1972,91位(2/2現在)


◇構築のコンセプト
珠霊獣ボルトロス、209ガルーラによる最高クラスの崩し性能と1Wメガボーマンダの抜き性能を組み込みつつ、クレセリア+ヒードラン+ローブシンによるリソースが十分確保できてサイクル性能を確保した、文字通りの意味で「積みサイクル」と言える構築。攻撃と防御の指数は最高クラスの構築でしょう。課題は速度の低さ。

◇構築の成り立ち
1月24日に行われた九尾杯の上位4名内2名が霊獣ボルトロスを使用しており、個人的に化身ボルトロスやサンダーがシングル環境の電気タイプのツートップであるとの認識からそれらに強く電気技無効や悪巧みからの崩し性能が魅力的に感じたので、自分でもこれを採用したPTを考えたいと思い構築をスタートさせました。霊獣ボルトロスを入れることにより化身ボルトロスが採用不可となるためS102以上からの攻撃、主にガブリアスなどの対策がかなり難しく構築が何回も座礁しかけたこともありました。
そんな中、るどるふ氏の「霊獣ボルトロスはガルーラクレセリアヒードラン軸と組み合わせてバックのリソースを十分に確保した方が良い」とのアドバイスを貰いガルーラクレセリアヒードラン軸と合わせて構築を再開しました。この時点で霊獣ボルトロスガルーラクレセリアヒードランまでを確定とし、メガシンカ2枠目をヒードランとの補完が優れ相性の悪い化身ボルトロスなどの電気タイプを霊獣ボルトロスで対処出来ることからメガボーマンダを採用しました。構成は予てから考案していた暴れる1Wのボーマンダです。実際に使用してみるとガルーラよりもこのボーマンダがメインのメガシンカとなって動けたためガルーラを広範囲崩しの補完役として改良し、霊獣ボルトロスガルーラクレセリアヒードランと補完に優れ、メガボーマンダで対処のしにくいマンムーやバンギラス等を相手にできるローブシンを採用することでこの軸はほぼ完成した形となりました。


◇構築の課題箇所
・ゲンガーの処理が非常に困難
全体的にSが低く、ゲンガーに有効打を持つポケモンも少ない構成なため、対ゲンガーでかなり際どい択ゲーを強いられました。レート最上位を狙うためにはゲンガーを切るわけに行かないため、ここで構築の続行を断念することにしました。


◇スペシャルサンクス(敬称略)
・るどるふ
・へるぴん
・しゃ
・ブラウ
・ちびすけ
・アノニマス